筋肉量の減少は「サルコペニア肥満」に要注意!

「サルコペニア肥満」とは? 

「サルコペニア」(sarcopenia:ギリシャ語でsarx=筋肉、penia=減少:加齢性筋肉減弱症)とは、
年齢がいくに従い、筋肉量や運動機能が低下することで、
「サルコペニア肥満」は、「サルコペニア」と「肥満」が、同時進行している状態のことを指します。
筋肉量は、一生の内で普通20歳代前半が一番多く、そこからずっと筋肉量の減少が続きます。
これは私達すべてに当てはまる事で、運動をして筋肉量を増やそうとしない限り、
筋肉量は減少し続け、ゆくゆくは自分で歩けなくなり、要支援、要介護になり、
遂には、寝たきりになる危険を含んでいます。
昔は寿命も短く、60歳前後だった頃には、筋肉量の減少で、
「寝たきり」になる事など、あまりなかったのですが、
近年の寿命の延びに伴い、最近新しく問題視されるようになりました。

「サルコペニア肥満」の現状と問題点

身体の筋肉量は、何もしないと1年で約1%づつ減少するそうで、
宇宙空間では、わずか1日で1%づつも減少するそうです。
だから、宇宙飛行士達は、宇宙船の中で運動することを、義務づけられていますが、
それでも地上に降り立った時は、足元がふらつき、両腕を抱えられている映像を見ますね。

加齢も止められないし、何もしなければ筋肉量の減少も止められません。
健康寿命を延ばすためには、サルコペニア肥満の予防や解消は、欠かすことが出来ません。
「サルコペニア肥満」は、肥満だけの人より、生活習慣病のリスクが大きくなることも知られています。

「サルコペニア肥満」はまだ耳に新しい言葉ですが、「メタボリックシンドローム」通称「メタボ」は、
内臓脂肪型肥満と(高血糖・高血圧・脂質異常の内の2つ以上)を合併した状態をいい、
サルコペニア肥満は、肥満と加齢による筋肉量の減少を併せもつ状態のことをいいます。

「サルコペニア肥満はメタボよりも怖い」、と言われる理由は、
 女性は高血圧のリスクが、2.3倍
 糖尿病のリスクは19倍 
と、生活習慣病になるリスクが高いからです。

「サルコペニア」での筋肉とは、骨や関節と同じ運動器で、
身体を動かす機能には欠かせませんが、
その骨格筋は、身体の糖代謝の大部分に関係している大切な器官です。
筋肉が減ることにより、膵臓から分泌されるホルモンのインスリンの作用が低下して、
糖の取り込みが減り、高血糖を引き起こし糖尿病になります。
その他にも筋肉量の減少で、インスリンの作用低下は、高血圧や、脂質異常に関係して、
心血管の病気、心筋梗塞や脳卒中になりやすく、生活習慣病になる可能性を大きくします。

そして「サルコペニア」だけであれば、運動トレーニングを行い、
筋肉のもとになる良質タンパク質を摂取して、筋肉量と運動機能の向上を目指せばいいのですが、
「サルコペニア肥満」は、肥満も解消することが大切です。
同じ体の中での、体脂肪量と筋肉量の関係なので、食事に気を使いながら、
運動トレーニングすることは、頭の中で考えているより、実際はとても大変になります。

特に最近問題になっているのが、若い人の「サルコペニア肥満」です。
子供から成長期にかけて、筋肉量は急激に増加し、最大の筋肉量をつくる大事な時期です。
先にも言いましたが、筋肉量は20歳代前半の頃が最大量で、そこから下降線をたどります。
貯えないといけない大事な時期に、ダイエットをしたり、運動をしなかったりで、
筋肉量があまり多くない状態のまま、その時期を過ごすと、
多くないところから、下降線が始まってしまいます。
中学生や高校生のダイエットなんて、「サルコペニア肥満」のことを考えると、
とんでもないことです。

「スリム願望」が流行り、ダイエットする若者に、家庭や学校で「サルコペニア肥満」の
正しい健康知識を与えないと、数十年後は、自分で動くことが不自由になり、
要支援・要介護の老人が増えるに違いないと、本当に心配になります。

現在は保健所も、健康診断のデータを基に、健康教室を開き、
健康について食生活の改善や、運動の大切さの啓蒙に力を入れています。
日本整形外科学会が、ロコモティブシンドローム(運動器症候群、略称:ロコモ)を提唱し、
ロコモを防ぐ運動「ロコトレ」を続ける「ロコモチャレンジ」で、
年代相応の移動能力の維持を勧めています。
国も個人も出来るだけ医療費や介護費は抑えたいですものね。

気持ちは若い頃と変わっていないのに、40代になると個人差もありますが、
体型が変わってきたり、字が見えにくくなったり、朝早く目覚めるようになったり、
疲れやすく疲れが取れにくくなったり、筋肉痛が遅れて現れたり・・・
と、少しづつ身体の老化が感じられるようになります。
その時に「サルコペニア肥満」の事を思い出しチェックしましょう。

30歳代の方なら、
あなたは今坐っている椅子から、片足で立ち上がれますか?
片足で立ったまま、交互に靴下を穿けますか?
片足で立ったまま60秒維持できますか?

もし出来なければ、「サルコペニア」の筋肉量減少に当たるので、
将来の「歩行困難」「寝たきり」を想像して、早めに対策する必要があります。
今や40歳以上の4人に一人が「サルコペニア肥満」か、その予備軍であるといわれています。
50歳代には、もっと多くの老化の自覚は、避けられないと思います。

60歳代の女優さんが、若い時と変わらず元気で、美しさを保って、画面に出ているのは、
素晴らしいですが、他人に見られる事を職業にして、本人も努力しているでしょうけれども、
自分のからだに、大金をつぎ込んで磨いているからであって、
普通残念ながら、我々は同じことは出来ません。
外見からは判りませんが、身体の内部はどうなんでしょうか?

しかし、女優でなくとも、誰でもその気になれば、年齢に関係なく、
何でもやりたいスポーツや運動を続けて、筋肉量の減少をストップさせ、
筋肉を増やし、健康寿命を延ばすことは、何時からだって可能です。

以前から、元気な高齢者の方はたくさんいます。
ウォーキングやジョギングを長く続けている人や
フィットネスクラブに通ったり、自治体主催のスポーツ教室に、
積極的に参加して、体力維持に努めている人も大勢います。

昔ながらの、ゲートボールやグランドゴルフをはじめとする、
ゲーム感覚の強いスポーツ種目は、いろいろ工夫された形態で、
年々新しく増えているのには、本当に驚きます。
それ以外にも、若い人顔負けのアスリート、
男子100歳以上・女子90歳以上の陸上短距離走選手や、
女子学生でも難しいリフトをこなす、60代70代のチアリーダー達が、
笑顔を絶やさず頑張って、そして楽しんでいるいる姿をニュースで見た時は、
感心する以上に尊敬してしまいます。
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サルコペニア肥満の判断 「サルコペニア肥満」については新しい研究段階なので、 未だ公的に認められた数値はありませんが、 日本のサルコペニア肥満研究では第一人者である、筑波大学の久野譜也教授は、 以下の数値を提起しています。      ・体格指数
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